ホッホーとは、ふくろうの鳴き声です。また、「なるほど、なるほど、ホッホー」と感心する声でもあります。


by hohho-biny
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年末に恋物語

年末に恋物語_f0139963_7154597.jpg「荒地の恋」読了。
とても面白かった!
年末に掃除もしないで、何を血迷ったのか、恋愛小説なんかにうつつをぬかして・・・
あくせくしないゆとりの年末!
久しぶりに色恋モノの単行本を買いました。
ねじめ正一著、文藝春秋刊、1800円!
過日、のむみちが文庫に来た時、古本ではない新本をちらつかせて「これ、オモシロイですよ~」と言いながら本をいとおしむように撫で回していたのです。
「新刊も時々読まなくてはいけませんねえ~」なんて言うのです。
「田村隆一のファンはムッとくるかもしれませんがねえ。」
53歳の北村太郎(全て実名)という詩人(私は知らない)と田村隆一(私は読んだことがある)の奥さんとの色恋沙汰らしい!
  「ホッホーさん」
  「どうやら僕は、恋に落ちたようだ」
  な~んて、私も言われてみたい!
  そして終りに
  「幸せにしてくれてありがとうね。}
  な~んて言われたら、もう死んでもいい!
年末に恋物語_f0139963_7594645.jpg
私は田村隆一のファンではありませんが、ある一つの詩には、遙か過去のあまやかな思い出が蘇えるのです。
ある男性から隆一の「帰途」を書き写した手紙をもらいました。

   言葉なんかおぼえるんじゃなかった
   言葉のない世界
   意味が意味にならない世界に生きてたら
   どんなによかったか

   あなたが美しい言葉に復讐されても
   そいつは ぼくとは無関係だ
   きみが静かな意味に血を流したところで
   そいつも無関係だ

   あなたのやさしい眼の中にある涙
   きみの沈黙の舌から落ちてくる痛苦
   ぼくたちの世界にもし言葉がなかったら
   ぼくはただそれを眺めて立ち去るだろう

   あなたの涙に 果実の核ほどの意味があるのか
   きみの一滴の血に この世界の夕暮れの
   ふるえるような夕焼けのひびきがあるか

   言葉なんかおぼえるんじゃなかった
   日本語とほんのすこしの外国語をおぼえたおかげで
   ぼくはあなたの涙のなかに立ちどまる
   ぼくはきみの血のなかにたったひとりで帰ってくる

私はどぎまぎして、その詩の意味も差出人の思いもよくわからぬまま・・・
もしあの時、恋に落ちていたら・・・
私の人生は変わっていたかもしれません。
それにしても、荒地の詩人たちは、何を求めていたのでしょうか?!

今日は良い天気。
皆さん、ブログなんか読んでないで、お掃除しましょうね!


   
        
by hohho-biny | 2007-12-30 08:14 | ホッホー文庫