ホッホーとは、ふくろうの鳴き声です。また、「なるほど、なるほど、ホッホー」と感心する声でもあります。


by hohho-biny
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自分の感受性くらい

f0139963_556362.jpg「他で自分を試してみたい!」という思いで、今月末職場を退職する女性がいます。
一つの職場でパートとして8年間真面目に勤めました。
障害者手帳を持つ30歳の女性ですが、社長を始め我々働く仲間たちは「ここにいた方が安泰で幸せなんじゃないの?わざわざ厳しい社会に飛び込むことないんじゃないの?」と引き止めましたが、「これから先のことを考えると、いつまでもぬくぬくしているわけにはいかないのです。一人暮らしを目指して、今、自立できるかどうかチャレンジしてみたい!」との決意なのです。
我々の職場は一人一人が大人で優しい人たちなので、彼女が守られている面が大いにあるのですが、彼女が自立に目覚めてしまったので、温かく送り出すことにしました。
そこで私は、老婆心ながら、3篇の詩を贈りました。
そのひとつが、「自分の感受性くらい」です。
私は20代でこの詩に出会い、以降座右の銘としてきました。
おとといの夜、ドラマの金八先生を見ていたら、個性を主張して私服登校する女子に金八先生が手渡したのがこの詩でした。
「金八先生もやるじゃん!」と嬉しくなってしまいました。
そんなこんなで、多くの人たちにこの詩を読んでもらいたいので、書き写し記録しておきます。

           自分の感受性くらい    茨木のり子 
        
          ぱさぱさに乾いてゆく心を
          ひとのせいにはするな
          みずから水やりを怠っておいて

          気難かしくなってきたのを
          友人のせいにはするな
          しなやかさを失ったのはどちらなのか

          苛立つのを
          近親のせいにはするな
          なにもかも下手だったのはわたくし

          初心消えかかるのを
          暮しのせいにはするな
          そもそもが ひよわな志にすぎなかった

          駄目なことの一切を
          時代のせいにはするな
          わずかに光る尊厳の放棄

          自分の感受性くらい
          自分で守れ
          ばかものよ
by hohho-biny | 2007-10-27 07:01 | ホッホー文庫