没後25年 有元利夫展
2010年 09月 02日
有元利夫(1946~1985)の没後25年の展覧会を東京都庭園美術館で観ました♪
「天空の音楽」とタイトルにあるように、庭園美術館の趣を備えた建物の中に展示されていると、静かな音楽が天から聞こえてくるようで、ゆったりゆたかな時の流れに包まれます。
花降る日 1977
私が初めて有元利夫の絵に出合ったのは、確か1980年代の銀座の画廊での個展だったような気がします。
次に観たのは、1996年11月、三鷹市芸術文化センター
次は2002年12月、東京ステーションギャラリーでした。
作品一つ一つから、聖なるドラマが始まりそうで惹きつけられてしまったのです!!
静謐なときのなかで、女は何を思い、何をしようとしているのか?
観る者の気持ち次第で絵が歩き出します。
ささやかな時間 1980
雲を創る人 1983
春 1979
七つの音 1984
一人の芝居 1980
なぜひとりなのか?
簡単にいえば、 関係が出てくるからです。
関係というのはその「場」とそこにいる人とのものだけでいいんじゃないか。
居る者同志の関係はもういらないという気がします。
(図録の言葉より)
花降る森 1979
送る夜 1983
一人の夜 1982
問題は脚です。
脚を描いてしまうと、たとえば歩いているとか、組んで座っているとか、要するに何をしているかがはっきり分かってしまう。(図録の言葉より)
有元「素晴らしい音楽を画面いっぱいに鳴り響かせるー、いつかそんな作品を作ってみたい」
フレスコ画に強く感銘を受け、日本の仏画に共通点を見出した有元の傑作が、没後25年の今も私を惹きつけます♪
ロンド 1982
自分の気に入ったモチーフを、ランダムに、趣味的に選んで、自由で気ままな空間を作り、その空間にドラマが生まれ、物語が聞こえてくれれば良いと思います。(図録の言葉より)