大きな木のような人
2009年 09月 30日
いせひでこ作の絵本
「大きな木のような人」の原画展を丸善日本橋店で観ました♪(無料です)
この絵本も素敵ですが、原画はよりリアルな感動を呼び覚まします。
人はみな心の中に、
一本の木をもっている。
パリの植物園が舞台です。
少女は絵を描くのが大好きです。
少女は植物園で植物学者と出会います。
少女はひまわりの種をもらって育てます。
これは400歳のアカシアの木。
少女は日本に帰ることになります。
これは、ここで
250年も根をはってきた
プラタナスの木。
大きな木よ。
じっと記憶する木よ。
おまえが見てきたものに、
わたしは耳をすます。
おまえから生まれたことばが、わたしの物語になる。
深い秋がおとずれた。だが、いつもと少しちがう秋。
やわらかい日ざしを透かして、
あの子の笑い声が小さなすずのようにきこえている。
少女が去った後、学者は植物園のあちこちに少女が描いた絵を展示します。
来年、わたしはきみのひまわりの種を、子どもたちに分けてあげよう。
夏の街のあちこちに、きみの笑顔が咲くだろう。
で、お話は終わります。
少女と学者のふれあいにホロリとしながら、少女の中に育ってゆく心の芽を一緒になって育てている私♪
いせひでこ(1949年生まれ)の文も絵もすばらしい!! 私の大好きな絵本作家の一人です。
春、夏、秋、冬、季節は巡ります。今日で9月も終り。
秋の夜にふさわしい素敵な一冊です。