子どもの情景
2009年 05月 27日
衝撃の映画です!!
舞台はアフガニスタンのバーミヤン。
2001年3月、バーミヤンの歴史仏像がイスラム原理主義勢力タリバンによって破壊されました。
その半年後にアメリカで9.11が起こりました。
そして”アフガニスタン”がニュースで取り沙汰されるようになりました。
そのアフガニスタンの子どもたちの情景を映画にしたのは、19歳の女性映画監督ハナ・マフマルバフ!
学校に行きたい6歳の少女を通してアフガニスタンの現状が浮かびあがってきます。
少女はノートを買うお金が欲しくて、街に卵を売りにいきます。
苦労して何とか一冊のノートを手に入れますが、ワルガキたちに取られてしまいます。
ワルガキたちはタリバンをまねた”戦争ごっご”をして少女を怖がらせ、残酷ないたずらをします。
理不尽な暴力に対する叫びが聞こえてきます。
少女がワルガキたちに向かって 「男って変ね」「戦争ごっこは嫌い」「処刑はイヤ!」とハッキリ言うシーンに監督の主張が見えます。パチパチ拍手
少年少女たちが戦渦の中で生きていこうとするたくましさと時折笑ってしまうような可笑しみが印象的です。
少年たちが大人の銃撃戦を真似て”戦争ごっこ”をする日常は、大人が作っているのですよ。
未来ある少年少女が大人たちの闘争に洗脳されていくのです。
怖いですねえ。
映像のひとコマごとにメッセージがつまっていて考えさせられます。
多くの男たちに観て欲しい映画です。
映画公開記念キャンペーンの「NO MORE WAR! MORE BOOKS」チャリティカードを売っていました。
売上げの全額が子どもたちのための国際NPO「セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン」に寄付されます。
イラストや写真はアーチストたちにより無償提供されたもの。
左 川内倫子・写真
右 Erika Kobayashi
上 葉祥明 「LOVE EARTH」
下 Junichi 「星の少年」
左 石川直樹 「バーミヤン」
右 西原理恵子・画
私は岩波映画が好きで、若い頃から観ています。
世界に埋もれている優れた映画を見せてくれます。
興行を競うハリウッド映画からはほど遠く、メッセージ性の強いものが多いので、結構マニアックです。
岩波映画を誘い合って一緒に見に行ける友人は一人だけです。
今年も初映画は、岩波の「懺悔」、次に3月に観たのも岩波の「シリアの花嫁」でした。
ちょっと難しいので、ブログにはUPしませんでした。
一人静かに考えたいのです。