気まま旅 その二 原田泰治美術館
2009年 05月 04日
岡谷駅南口からスワンバスに乗って(1時間に1本位しかない!!)諏訪湖のほとりにあるふるさとの風景画家、原田泰治(1940年長野県諏訪市生まれ)の美術館に行きました。
1998年7月に開館
さだまさし名誉館長は、「ここは、私たちの国は美しく温かいという安らぎに満ちている。心の中にある本当の自分に出会える」と言います。
”ふるさと”をテーマに描かれた作品を見ていると、東京育ちの私でも、どこか遠いふるさとを思い出すような、幼い日に帰るような懐かしい気持ちになります。
ボンネットバス 岩手県
私が中学生のころは、東京も
バスはこの型でした。
高原の花 ニッコウキスゲ
長野県 霧ヶ峰
流し雛 鳥取県
う~つ~く~し~い!
細かく丁寧に描き込まれた筆致に画家の心がこもっています。
1982年から二年半にわたって朝日新聞の日曜版に連載された「原田退治の世界」や2008年から日本郵便ふるさと切手に収録された作品などとっておきの「ふるさとと風景」222景収載。
講談社 2009年3月1刷
彼が日本国中北から南まで取材して見つけた美しい風景が網羅されていて、ページを繰るだけで癒されます♪
原田泰治作・絵の絵本
ポプラ社 1980年初版 2009年1月第39刷
あとがきより
「とうちゃんのトンネル」は、僕がおさないころ、体験したそのままの話です。
僕の一家が伊賀良村(現在飯田市)へひっこし、村の人たちが考えもつかない高台へ田んぼをつくり、子どもたちにまっ白いごはんをたべさせようと、大自然にちょうせんした父の姿をいつか絵本にしたいと思っていたのです。
苦しいこと、悲しいことがあると、よくふる里、伊賀良村へでかけていきます。
村は時代とともに町になってしまいました。しかしとうちゃんのトンネルからは、あのおさない日と同じようにつめたいきれいな水が音をたてて流れでています。
その音は僕にとって父のはげましの声にきこえてくるのです。」